知っ得

 

くびと呼ばれるところを清潔に

  • 化粧品などのついた手で、きものや小物に触れると、油性の汚れがつきます。きものを着る前によく手を洗い、襟首、手首、足首等を拭いておきましょう。

帯ときもののシワとり

  • 帯をほどいたら、シワの部分を軽く叩いて伸ばし、衣桁やきものハンガーにかけておきます。お太鼓やたれの部分にシワが残る時は、乾いた当て布をしてアイロンをかけますが、金銀箔には高温や強いアイロンかけは厳禁です。注意しましょう。ゴム製品を近くに置く事もトラブルの原因となります。
  • きものはきちんと畳んでおけば、シワは目立たなくなります。ひどいシワは乾いた当て布をして、上からそっと押さえるようにアイロンを当てます。絶対に強くこすらないようにしてください。絹に湿気は禁物なので、濡れた当て布やスチームアイロンはやめましょう。

きものの収納には桐のたん笥が最適

  • もの等の収納には桐のたん笥が最適といわれる理由は、軽い事もちろんですが水分を吸収し、湿気を防ぐことです。桐は湿度が高いと木目が詰まり、乾燥すると木目が開きます。そのため常に空気の状態を一定に保つのです。梅雨時でも桐のたん笥の中のきものは縮むことが少ないのです。
  • たん笥を置く場所も大事な要素ですので、なるべく湿気ないところへ設置するようにしてください。                       

 


虫干し

  • 大事なきものを湿気から守ってください。10月下旬から、11月上旬、及び1月下旬から2月上旬の空気が乾燥している日を選び、2時間程でよいからきものハンガーなどのかけて、風通しの良い日の当たらない場所を選び吊るしてください。部屋の電気も消しておくと良いでしょう。
  • どうしてもその暇がない方は、たとうしを広げておくだけでも効果は有ります。

防虫剤

  • きものをお召しの後は体温と湿気を充分にとり上手に畳んでたん笥にしまうのですが、目のつんだウコンの布か、たとう紙に包んでその上に防虫剤を入れて収納します。ガスは低い方へ降りて行くので上に置きます。
  • 種類は樟脳(しょうのう)、ナフタリン、ベンゾール系等が有りますが違う種類の物を一緒に入れてはいけません。化学反応を起こして通常より早く溶けてしまうばかりか、大事なきものに思わぬシミをつけてしまうことにもなりかねません。必ず紙の上に置く習慣をつけましょう。
  • 年に一度は時期を決めておいて、同じ物と交換すると良いでしょう。
  • 当店では、虫よけ、湿り止め、防カビ、変色防止作用のあるこの商品をお奨めしています。

ウコン

  • 生姜科の多年生の植物、熱帯地方原産。日本に伝わってきた海外貿易が盛んだった琉球王朝の頃とされ、根から黄色の染料が採れ、防虫効果があり、ウコンで染めた木綿を赤ちゃんの肌着にすると虫にさされないといわれたり、カレー粉のスパイスや沢庵漬けの色素として用いられている。最近は健康食品としても脚光を浴び、色々製品が出来ていますが、特に肝臓の機能を高めるのに良いと云われています

自分で手入れ

  • 小ふとん 絹のきものの手入れは、昔からビロード(別珍)の小ふとんが使われています。8センチ四方程度の小袋を縫って中に綿を詰めます。この小ふとんでほこりなどを落とします。ブラシやタオルなどでこするとかえって汚したり、傷めたてしまうことがありますから、この小ふとんで強くこすり付けずに軽く払うようにして落とします。

体温と湿気は充分にとる

  • ホコリなどを取り除いたら、きものと長襦袢をきものハンガーに掛けて吊るし、帯や小物は椅子の背などに掛けて体温と湿気を取ります。但し、一日程度で十分です。不必要に掛けっぱなしにしておく事はよくありません。湿気を残したままにしておくとカビの原因となります。汗は乾いてしまうと見えなくなりますが、時間が経つと変色してきますから注意が必要です。

収納

  • 出来るだけ余計な折り目やシワが付かないようにするために、種類別に分けますこうしておくと出し入れが手早く出来るし、必要ないものを動かさなくて済みます。まず、帯ときもの、長襦袢などをそれぞれまとめ、次に留袖、喪服、訪問着などをひとつにまとめます。そして小紋などの柔らかい物と大島紬や紬などに区別していきます。どうしても同じ引き出しに収納する時は紬や綿のきものなどはなるべく下にいまいます。

安心ガード加工                              パールトン加工等は水をはじく撥水防汚加工がきもの用に考え作られています。安価なものは、繊維がぬめっとなったり、風合いが変わってしまう事があるので注意しましょう。絹の風合いを失うことなくしなやかさを保つ事が大事です。                                         これらの加工は水性の汚れはすぐに生地に浸み込むことがないので、落ち着いてタオルなどで吸い取る(こすってはだめ)だけ、慌てて立ったすると汚れを広げる事になってしまいます。                                                                熱湯、インク、化粧品の一部は粒子が細かいので繊維に浸透してしまうことがありますので注意しましょう。 自分で絶対にこすったりしないで専門の職人に任せた方が無難ですし、結局そうする事ぜ一番少ない出費で済みます。

持ち運びが便利                              きものや帯は長方形にたためるので、海外やパーティー予定のある旅行にスーツケースに詰めやすく、しわにもなりにくくそのまま着れますので意外と重宝してドレスより便利なようです。                                                               持参されるきものは、撥水加工品がおすすめです。天候や汚れを気にせずに、きものの旅を楽しむようにしてください。テトロン等合繊物も重さも気にならず気温の差にも広く対応でき素敵な旅となるでしょう。                                                     半衿は汚れが目立ちます。そこでお奨め出来るのは、出発前に2枚重ねに付けておくと汚れたら上の1枚を外してお召しいただけます。

半幅帯(小袋帯)がお手軽                          旅先できものが着たいけど帯結びが上手に出来ない。こんなお言葉をよく聞きますそこでお奨めするのが半幅帯、前でお好みの形に結んでくるっと回せばOKです。ちょっとのお稽古でだれでもできます。裏表と使い分けてお楽しみ頂ける品も有り帯締め・帯揚げなどが不要も魅力です。                   

訪問先でのマナー                             手袋・ショールは玄関のベルを押す前にはずしておきます。コートは目上のかたのお宅を訪問した場合は玄関前で脱ぎ持っています。部屋にとうされた時は、ざっとたたんで片隅か自分の身にそっておきます。帰りは、失礼しますと声をかけてからコートを着て、戸をしめてから手袋・ショールをが昔からのマナーのようです。                                                    

きもののたたみ方

袋帯は表と裏の生地のつり合いをたもつことば大事で、どちらか一方の生地だけが伸びてしまわないように、又金箔・銀箔加工や刺繍を痛めないよう「屏風だたみ」にします。お太鼓と前柄に折り目が付かないように、合わせ間に薄紙か糊気のない白い布を入れて、ゴム製品を近づけないようにしましょう。

知って便利な袖たたみ                              脱いだら両袖に左右の手を通し袖を合わせ、左手を抜いて両袖口を持ち。右手を抜いて両袖付け山を持って、両袖を袖付けから折り、身頃に重ねます。袖下位置で丈を二つに折、腕に掛けます。下に置く場合はさらに小さく折ります。            

きもの各部の名称 (呼び方)

  • ①えりかたあき(衿肩あき)…背中心から左  右に各8.5cmあけたところ。
    ②ゆき(裄)…背中心からそで口までの長さ。  肩巾プラスそで巾の寸法。
    ③かたはば(肩幅)…背中心からそで付けま  での長さ。
    ④そではば(袖巾)…そで付けからそで口ま  での長さ。
    ⑤そでたけ(袖丈)…そで山からそで下まで  のながさ。
    ⑥みやつぐち(身八つ口)…身頃の脇のあい  ている部分。わきあけともいう.
    ⑦ふり(振り)…そで付けの下あいている部分。
    ⑧ともえり(共衿)…きものと同じ生地で衿の  うえにもう一枚かけた短い衿。掛け衿ともいう。
    ⑨おくみ(衽)…打ち合わせて着るために身頃につけた半巾の布。

 

  • ⑩えりした(衿下)…衿の下からつま先までの長さ。褄下、立て褄ともいう。
    ⑪つまさき(褄先)…衿下の先の角の部分。
    ⑫ふき()…合わせのきもので裾やそで口に  細 く出ている裏の部分。
    ⑬せぬい(背縫い)…後ろ身頃を縫い合わ  せた部分。背中心ともいう。
    ⑭すそまわし(裾回し)…あわせのきものの裾裏。八掛(はっかけ)ともいう。
    みたけ(身丈)…肩山から裾までの長さ。目安として身長に2~4cmプラスした寸法。